ぐるっとつるぎ

koji

2014年09月17日 18:21

2014年9月13.14.15日 剱岳北方稜線


この三連休、約束された最高天気の中、ヨメと連れだって劔岳北方稜線を歩いて来ました。

それにしても、、、マサに死ぬ程、、、楽しかったなぁ~と。汗。


初日、久しぶりのデッカイザックと、久しぶりの硬い登山靴で、立山室堂から池ノ平小屋までテクテク。靴が硬いんで、霜焼けで年中膨らんでいる足の小指が擦れて痛てぇ~たっらありゃしない。

まだ疎らな剱沢キャンプ場 10:52


7:53 立山室堂出発、12:15 真砂沢ロッジで20分程休憩して、 15:41 池ノ平小屋到着。剱沢雪渓に入ると一気に人が減ります。どこもかしこも人一杯だとお嘆きのあなた、ちょっとだけ余分に歩くけれど剱の奥の方オススメですよ。

仙人新道なんて人とスレ違うこともありませんでした。



この三連休、後で聞いた話だとメジャー所は、人一杯で凄かったみたいですね。剱沢のテンバなんてマーブルチョコをぶちまけたようになってたみたいで、、、。

剱沢小屋のブログによると397張、、、。それに比べ池ノ平小屋、テント5張でした。閑散。


二日目、いよいよ北方稜線です。ハーネス、ヘルメット等装備して 5:47 出発。

先ずは順調に、鉱山道から小窓雪渓へ、

アイゼンを装着してピッケル持って小窓へとテクテク。前後にパーティがいるのでちょっぴり安心です。


一つ目のルンゼは、既に雪はなく余裕で通過。二つ目のルンゼはステップがあり行けそうですが、安全第一でヨメをロープで繋いで確保して通過させます。写真は、後ろにいたパーティです。

ロープを仕舞ったりなんやかんやで、前をいくパーティはもう見えません。懸念だったルンゼも通過したことで、気持ちに緩みがでたのか?


この後痛恨のルートミス。


本来ならすぐ右に折れ踏み跡バッチリの草付きの斜面を登る所を、真っ直ぐ進んでしまって小窓ノ王 直下の沢に、、、。

激しくガレガレで、ホントにコースかよ?と迷いながらも、うっすらある踏み跡?らしきものに騙されて、2/3位登った所で正規ルートを歩いている人に『間違っているよー』と遠くから声を掛けられる。


上を見上げると後もうちょっとで稜線。何とか行けそうな斜度。行くか?戻るか?でも登りきったところでハマったら?

下にいるヨメの 行っちゃえ!行っちゃえ! のデビルの囁き。


ヤッパリ戻る事にしました。


登るより下る方がコレマタ大変。怖いよ~と喚くヨメのステップに自らなったり、なだめたり、叱ったりしながら何とか軌道修正。本能的に間違ってるな?と思ったら兎に角止まって、よーく見渡す、調べる、落ち着く。カンとノリで突っ込むのは止めようと改めて誓います。


正規ルートに戻ると、シッカリ踏み跡。稜線伝いに岩を乗り越えて小窓ノ王の肩。さっき間違った沢を詰めればここに出たのかと。ヤッパリ行けたかなぁ?1時間のタイムロス。ヨメのHPポイントもかなり落ちたはず。

池ノ谷ガリーが正面に見えます。思わずホントかよ~と呟いてしまいます。壁ですよ。壁。しかも浮き石だらけに見えます。

兎に角、発射台と呼ばれるザレザレ斜面を下ります。


下った斜面。

三ノ窓をぐるっと進み池ノ谷ガリー登り口へと。



池ノ谷ガリー、下から上。



池ノ谷ガリー、上から下。



畑中葉子、後ろから前から。



正面から見たよりも下から眺めると意外と現実的な斜度。左手側の岩壁に沿いながら浮き石を落とさないよう注意しながら登り、大岩下で斜面を横切り右手側を登り 11:06 池ノ谷乗越。

ホッと一息で、またルートミス。まぁでも直ぐに気付き軌道修正。踏み跡に騙されて長次郎谷右俣を20m程下りました。

池ノ谷乗越からは、右手に見える岩壁を30m程岩登り。イヤな高度感はありますが、下から眺めるより、ステップ豊富ホールド豊富で意外と簡単。残置ロープもあります。登りきるとテントが数張張れそうな池ノ谷の頭。


ここから数メートルが、僕が一番苦手な高度感アリアリのリッジ歩き。◎I◎玉が縮みます。




で、踏み跡に導かれるまま進むと核心?のお助けヒモが2箇所ぶら下がっているU字状のバンド。

前のパーティの女の子が、ギコチナク必死で進んでいるのを見ると何だか恐怖心がメラメラ。まぁでも、実際進んでみると意外と簡単。高度感は別として。

あとは長次郎の頭を水平に進むと、岩にピトンが打ってあるやや逆層気味のヘアピン小テラス。そこからルートを覗き込むとイヤな感じのヘツリ。

一旦、長次郎谷左俣まで降りてコルまで登り詰めようと思い30m程下りますが、かなり下らないと降りられない感じです。岩壁を懸垂下降出来る支点は有りますがピトンがダメな感じ。って言うか出来るだけ懸垂はしたくない。

意を決してヘツルことにしました。でも、これまた良いところにホールドがあって順調に進めました。ヨメは、一時逆ゾリのセミになりましたが、指示して、まぁ問題なく通過。

その先に懸垂支点が現れます。ピトンが沢山打ってあり安心の支点です。ただ僕らは支点横の岩をノッコシ壁伝いに長次郎のコルへと。取り敢えずここで危ない所は終了。フゥ~。

後から来たパーティに聞くと、踏み跡バッチリの長次郎の頭を巻く簡単な巻き道が有るようです。

何でもない下りでビビるヨメですが、高度感アリアリのヘツリなんかは何のためらいもなく平気で進みます。改めて頭のずっと奥の方にあるネジがゆるんでいることに確信が ・・・ 笑えないレベルで ・・・ 。


後はエッチラオッチラ本峰に向けて岩登り。下に見えるのが長次郎のコル。

13:03 剱岳頂上到着。人沢山の頂上で写真だけ撮って下ります。分岐を早月方面へと ・・・ 。イイ青空。

今日は、早月小屋でテン泊。15:45 早月小屋到着。まだ、なんとか空きがあるテン場。


最終日。さぁ、体も臭いし、頭も痒い。急いで下山です。 5:26 早月小屋出発。ドンドン1dayハイカー達とスレ違います。さすが人気のルート。8:00 ジャスト 馬場島荘到着。早速、タクシーを呼びます。


  
臭い二人で申し訳ない。タクシー(¥7680)のドライバーさんとマニアックな奥越話など ・・・ そっと窓を開けるドライバーさん ・・・ 上市駅へと。富山地方鉄道に乗り、寺田トランスファーで立山駅。それにしても寺田の駅舎はシャビーや。



動画です。余裕がなくて核心部分は撮れませんでした・・・・。小心者。


いつものなんとかピアで風呂に入ろうとしたら ・・・ 名前が変わってた ・・・ まぁ、風呂に入りサッパリ。着替えのズボンを忘れるという江戸時代なら切腹もののミスがあったけど ・・・ 臭い ・・・ でガマン。



いろいろとミスがありましたが、兎に角、怪我もなく無事に北方稜線を歩けてヨカッタ ・・・ 早月小屋のテントの中では、もう2度とこんな怖い所はくるもんか!と思ってたのに、今ではもう1度、今度は味わいながら歩きたいと思ってしまう小心者なのでしたぁ~。



どっちにしろ、次は、山の上で食材など持ち上げてゆる~く山食登山だな。 ・・・ ナンテネ。



追記。
4年ぶりの剱岳頂上でしたが、以前に比べクライマーばかりか、一般登山者もかなりのヘルメット着用率。これは良いこと。

若い一般登山者までハーネス付けてました。こりゃー渋滞するはずですね。別山尾根ルートは混み混みだと思います。

去年歩いたジャンダルムとの比較?お話になりません。ルートファインディング、鎖がないっていうのはジワジワ来ます。

そして、またへなちょこなヨメが北方稜線のレベルを下げてしまいましたが、やっぱり、それなりの経験値が必要な所だと思います。

これから行かれる方は気を付けて下さい。



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