ここ掘れワンワン

koji

2013年03月12日 20:38

2013年3月10日 旧勝原スキー場


参加している山スキーサークル『金草クラブ』のセルフレスキュー勉強会に、去年に引き続き今年も参加してきました。

去年は5人、今年は7人で開催。天気は生憎の小雨。雨のかからないリフト下で企画、立案、講師役のヨウメイさんが去年の勉強会を踏まえ、10ページ以上の資料を見ながら流れを説明。ヨウメイさん、かなり勉強しています。

先ずは、掘り出し訓練。ここ最近は、ビーコンの性能が上がったため捜索訓練に時間をかけるより、掘り出し訓練に時間を掛けたほうが良いみたいです。写真は、V字コンベアベルト・メソッドで掘り出し中。

埋没役の寝袋(直径約30cm)を、ホントは2Mぐらい下に埋めたかったんですが、雪不足の為80cmぐらい下に埋めました。V字コンベアベルト・メソッドのメリットと流れを理解しながら掘り出します。

少人数ならどうするんだ?ごもっともな意見。そもそもV字がパーフェクトに出来る人数が揃うことはあまりなさそうですね。そのヒントがココに有りそうです。ビーコンで有名なBCAの動画です。

写真は、プローブで、人をヒットした時の感触を確かめ中。正に肉って感じです。

この後は、この穴にビーコンを仕込んだ寝袋を埋めて、スキーで上部までハイクアップ。実際に即した感じで訓練します。最初に滑った人が雪崩に巻き込まれたイメージで訓練。消失点までスキーで移動、ここでビーコンをサーチモードに切り替え捜索開始。

ビーコンを埋没させた場所から80mぐらい離れているでしょうか?並列に広がって下っていきます。まず最初に受信したのはMAMMUT PULSE BARRYVOX。すぐ後に僕のPIEPS DSPも70mの表示が出たり消えたり。その後ビーコンに導かれるままに進みます。

今回、参加者のビーコンの機種は、MAMMUT PULSE BARRYVOX、PIEPS DSP、PIEPS FREERIDE、ARVA エボリューション3、Ortovox X1。やっぱり3本アンテナのデジタルビーコンは、圧倒的に早くピンポイントで捜索することが出来ました。

かと言って、3本アンテナのデジタルビーコンが多ければ捜索が早く済むって訳ではありません。1台で捜索しても、100台で捜索してもスピードはそう変わりません。パーティ内に2台も3本アンテナのデジタルビーコンがあれば十分だと思います。ある程度のエリアが絞れたら、ピンポイント捜索はデジタルビーコン所持者に任せ、他のメンバーはプローブ、スコップの用意をすることで次の展開が早くなると思います。

BCAの動画です。参考になる部分が沢山あります。次々ってシステム化されてますね。


もっと、他のパターンもシュミレーションしたかったのですが、雨も強くなり、濡れて寒くなりで、雨のかからない掘っ建て小屋まで移動して、昼食。雨脚も激しくなって、午後から予定していたロープでの引き上げ訓練を中止。軽く簡易ハーネスの説明だけになりました。予定より、大分早く解散となりました。


今ひとつ、消化不良の勉強会になりましたが、流れを掴むためには十分役にたったと思います。ただ、山スキーは自然を相手にした遊びです。条件、状況、メンバーのスキル等、その組み合わせは、恐ろしい数のパターンになると思います。その全てをシュミレーションするなんてことは無理。そして絶対的なマニュアルを作るのも無理。状況状況に合った判断を瞬時に出来ること、その意味でも、訓練はやらないよりは、絶対やったほうがマシだと思います。また、来年も、今度はもっと雪の多い時にやりたいですね~・・・と言っても、雪が良ければ滑りたくなってしまうのが人情。山スキーヤーには悩ましい問題ですね。





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