一日中、ユキイジリ

koji

2012年02月28日 22:07

2012年2月26日 奥越高原青少年自然の家


もう、何年参加してんだ?って感じですが、ダメって言われるまでは参加します。参加させて下さい。という訳で、今年も福井山岳連盟の雪山登山教室に参加してきました。

僕らは、ヨウメイさんと共に周りに告知して、メンバー5人で参加しました。

去年は、受講者5人、講師独り占め状態のある意味贅沢な教室でしたが、今回は25人位居たんじゃないでしょうか?かなり大盛況でした。

先ずは、みんなアイゼンを着けてのアイゼン歩行です。これはメチャクチャ重要なんです。特に斜面のトラバース。個人的には滑落停止より重要なことだと思います。だって、アイゼン歩行さえちゃんと出来れば滑落のリスクはかなり減るんだから・・・。

次は滑落停止。最近は、アメリカなんかだと初期制動だけを教えて、滑落停止の形は教えなくなっているようです。でも、僕は形あっての初期制動だと思うので基本はしっかり訓練したほうがいいと思います。基本を学んだ上で、安全な場所でザックを背負った状態とか、初期制動などバリエーションを練習出来ればと思います。

ちなみに、僕はプチ滑落しています。あの時はなんとか止めましたが ・・・ ピッケルは持っているだけじゃタダの杖です。頭の片隅にでもイメージが入っていると、その時随分反応が違うと思います。・・・ ヤッパリ初期制動が大切なのかなぁ?

そして、雪洞堀、自分たちの掘った雪洞で昼食なのでしっかり気合をいれてデラックス仕様で掘ります。去年の雪洞掘りの問題点を踏まえ、仲間4人で組織的に効率的に掘り進んでいきます。若いRyo君の活躍で、僕は疲れ知らず・・・4人が十分にまったりと過ごせるスペースが出来ました。

因みに、雪国育ちなんで、まだこの辺一帯、積雪量が多かった小学生の頃は、シーズン中に10個はかまくらを作っていました。僕らの作り方は先ず背丈位の雪だるまを何個か作ってそれを一つにまとめ大きな雪山を作ります。あとは穴を掘るだけ。子供5人ぐらいは余裕で入れるかまくらでした。

子供の頃から一日中雪遊び、おかげさまで両足の小指が直ぐにシモヤケになってしまう体質になってしまいました。当然、今も今シーズンの雪遊びでボッコボッコの真っ赤っか状態です。イタカユイ・・・。

話は逸れましたが、雪洞、本日は結構寒かったのですが中は暖かく、コレなら心さえ折れなければ数日間はビバーク出来そうです。心さえ折れなければね。

そして午後からは、雪崩の埋没体験。僕は去年埋まったので、今回は埋める事に専念します。埋めまくりました。

ちなみにコレ、雪崩に埋まった場合の動画です。こんな感じで埋まってしまうんですね。この人は2m埋まったようです。

埋没体験で、埋まった事がある人は分かると思いますが、今の季節の雪なら30cmぐらい埋まっただけで動けないものなんです。この恐怖心を糧?に、雪崩の知識を深めると共にもし埋まってしまった場合のセルフレスキューなど、これからもトレーニングしていこうと思います。


ってかんじで、講習が終わったあとにメンバー5人で居残り自主トレをやりました。

先ずはビーコンサーチ。今までは誰かがどっかに埋めて、それをみんなで探すって、宝探し的な事をやっていたのですが、正直あまり意味を感じていませんでした。ショップがやるビーコン比較実験ではないので・・・で?どうするか?

自分のビーコンを使ってサーチするのは自分です。他人のビーコンの性能を知ったからといってあまり意味がありません。自分のビーコンの特性をより深く知ったほうがより有用だと思ったので、今回は斜面に1m以上穴を掘ってビーコンを持った(仮名)生き埋め君(直径30cm、長さ40cm位の円筒形の寝袋)を埋めます。

そして、自分のビーコンのサーチ特性を理解しながら生き埋め君を探す。って感じでやりました。斜面でサーチしたのは初めてだったんですが、ちょっといつもと感覚が違いましたね。やって良かったです。

で、ビーコンである程度場所を絞ったらプロービング。コレが生き埋め君が小さい為、かなり難儀しました。でも、人間が縦に埋まった場合は、頭と肩の面積しかないんですね。これは実際やらないと分からないものだと思います。斜面に埋めるっていうのも、やっといて良かったです。

で、プロービングで場所を特定したあとは、掘り出しです。今回、V字コンベアベルト・メソッドって方法を試してみたかったんですが、ちょっと情報が少なかったので理解不足でした。また、今度挑戦します。


次は、場所を移して雪庇や沢に落ちた場合を想定して、補助ロープによる引き揚げをトレーニングします。

前提として山スキーをイメージしているので、ハーネスは着けていません。180cmのスリングで簡易ハーネスを作って1/1、1/3 で引き揚げてみます。違いに驚きます。これもやっておくべきですね。一回やればシステムが理解できると思います。

また、救助者が、スリングを持ってない場合の状況も想定してラビットエイトノットで引き揚げ・・・なんてことも・・・ユマーリングも、マダマダ試したいことはあったのですが、ここで時間切れとなりました。



僕らのやっている事は、ちょっとしたキッカケでヤバい状態になるリスクを背負って遊んでいるんです。例えば、仲間が谷に落ちた場合、助ける方法を知らない、、、なんて状態になったらどうでしょう?落ちた方の立場だったら?知らないは罪でしょう?

これからも、最低、一年に一度はこういう機会を設けたいと思います。兎に角、安全第一ですね。




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